平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日は来るのか

公開日: 更新日:
コクハク

平手友梨奈「HYBE」退所報道、散見される「芸能関係者」の情報

 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。平手は、2016年に欅坂46としてデビューして以来所属していたSeed & Flower合同会社を22年に退所しており、これが2度目の退所となる。

 平手についてはそのいずれの際も、多くの顔が見えない“関係者”にネガティブな証言をされ、記事となり、コメント欄には心ないバッシングが多く飛び交った。

 しかし、彼女はグループ活動時からSNS発信を自らではほぼしていない。それが余計に噂に尾ひれをつけ、拡散される原因にもなっている。それでも彼女は反論も言い訳もしない。

 ただ、彼女とNHKドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」で共演した佐伯恵太(37)は今月10日、自身のXで、

「平手友梨奈さん、ドラマの現場でご一緒した時、謙虚で素敵でしたよ~。もちろん毎日時間通りに来られてましたし。ストイック過ぎて心配になることはありましたが......」と投稿。

「『芸能関係者(匿名)』が語る情報が正しいこともあれば、正しくないこともある。多くの場合、読者はそれを確かめようがないんです。芸能関係者が誰なのかさえ」とも補足している。


【こちらもどうぞ】"欅坂46平手友梨奈"伝説のラストライブ 今再び刮目せよ!

共演者、エキストラからの発信内容は…

 これまで共演してきた北川景子(38)、岡田将生(35)、志尊淳(29)ら多くの大物俳優陣とも深い親交があり、可愛がられていることが彼らの発信から伝えられている。

 また21年のドラマ「ドラゴン桜」(TBS系)で共演したクラスメイト役の仲間とは、本当の同級生のように仲良くなったと本人たちから証言されているし、平手と共演した子役達はSNSでみな口を揃えて“とても優しくしてくれた”と、彼女と離れることを寂しがった。

 平手の映像作品にエキストラ参加した人々も、彼女は共演者やスタッフはもちろん、エキストラにまで丁寧に挨拶をし気遣いを見せていたと、次々にSNS上で証言している。

 平手が14歳という若さで欅坂46に加入し、身の危険に晒されたり、いわれのない誹謗中傷などに遭い、心身に不調を抱えてきたのは恐らく事実だろう。グループ活動で直前に出演出来なくなったことも確かにあった。

 それでも、彼女が最年少でグループを引っ張りながら、心身を酷使し消耗していたことを考えると、とてもワガママなどと切り捨てることは出来ない。

ライブ終演時、誰より深くお辞儀をしていた

 あるいは、作品の世界観に没入したり、完璧を追い求めた結果、自身が怪我を負ったこともあったし、周囲とズレが生じたこともあったかもしれない。

 筆者が見た中でも、ライブなどのステージ上で、前髪で顔を隠し前を向くことが出来ないままパフォーマンスしていたこともあった。それでも、いつも終演の際には誰より深くお辞儀をしてはけていた。

 心と身体がうまく合致せず、多くの観衆の“期待通りの自分”でいられないもどかしさもあっただろう。

 昨今の報道では、彼女が撮影現場に来ないといった証言もあった。それが本当かどうかも分からないが絶対ないとも言い切れない。だが、それがただの彼女の気まぐれやワガママだとは到底思えない。

“死んだ顔のまま出る”
 かつてSEKAI NO OWARIとのラジオ対談では、どう振る舞ってもあれこれ言われてしまうことを考え、ステージに出る前に過呼吸になると話していた。

 そして、ステージに“死んだ顔のまま出る”との趣旨も明かしていた。10代ではギリギリ、“死んだ顔のまま出る”ことが出来ていたものが、どこからかそれすらも出来ない状態に追い詰められていたのかもしれない。まして、ステージに上がってさえしまえば進行していくライブと違い、映像作品では“死んだ顔のまま出る”ことは出来ないだろう。

「どうしても頑張りたい」への特大のプレッシャー

 過呼吸の経験がある人ならば分かると思うが、「どうしても行きたくない」もの以上に、「どうしても頑張りたい」もの、場所ほど、前日や当日といったギリギリまで「やります」「行きます」と伝える。

 それでもその想いの強さから特大のプレッシャーに押しつぶされたり、うまく行かなかった時のことを想像して身体が動かなくなってしまうことがある(もちろん全員そうではないが)。

 発作から失神にまで至る過呼吸だけでなく、心身の不調を持つ人のこうしたギリギリまで頑張っての“断念”は、普通の人のワガママなドタキャンとは区別されるべきだとも思う。

 もう10代ではなく23歳なのだから、と彼女自身の管理不足を指摘する声もあるが、彼女の才能を買って起用する側に対し、彼女をマネジメントする側こそが、完遂出来るようサポートするべきだったのではないだろうか。

こだわりの強い完璧主義とワガママは紙一重
 また、“こだわりの強い完璧主義”とワガママは紙一重でもある。平手が17歳時に映画初出演にして初主演した18年の映画「響 -HIBIKI-」でも、彼女がより良い作品にしたいという思いが強いために、脚本にダメ出しをして書き直してもらったエピソードがある。それはバラエティ番組で、月川翔監督から後日談として明かされた。

 彼女に才能がなければワガママになったかもしれないが、月川監督は彼女を信じ、結果、原作者も納得させ、平手は数々の映画新人賞を受賞した。“こだわりの強い完璧主義”の平手を信じた月川監督とは、その後も長く深い親交があることが彼のSNSで伝えられてきた。

新事務所候補社長の"平手拘束"投稿は賛否を呼んだが…

 彼女の新天地としては、歌い手・Adoが所属する音楽芸能事務所「クラウドナイン」の代表取締役社長・千木良卓也氏がXで、彼女を“拘束”した画像と共に、

「私が知る平手友梨奈は待ち合わせの10分前には必ずいるし、他人を大切に出来る子です」

「彼女はいま健やかに拘束されながら次の準備をしていますので、もうしばらくお待ちください」と投稿していることから、同事務所が有力と見られている。

 千木良氏は23年12月のインタビューで、顔を出さず歌い手のままメジャーデビューするという前例のないAdoのブレイクの経緯について、「ただ好きなことを全力で行った彼女とそれに全力で寄り添ったスタッフ達がヒットの背景に繋がった」と明かしている。

職人タイプへの理解度
 また、SNSが苦手でもひとつのことに対して脇目も振らずに没頭出来る人を「職人タイプ」とし、独自性は出しやすいが世の中にはその才能が見つかりにくいことから、「もっと職人タイプが世に出られるような場を作っていきたい」とも語っている。

 平手は前述の通り自身ではSNS発信もほぼしてこなかったが、作品創りについては妥協せず突き詰める「職人タイプ」なのだろうから、同事務所の方針とは相性が良さそうだ。

 欅坂46のパフォーマンスでもあったように、何度倒れても、拳を突き上げもう一度立ち上がり、復活の狼煙をあげる、そんな平手を心待ちにしたい。

(こじらぶ/ライター)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  2. 2

    小泉進次郎氏が自民総裁選に出馬意向も評価真っ二つ…《こいつだけはダメ》が噴出するワケ

  3. 3

    石川佳純がパリ五輪キャスター“独り勝ち”の裏で福原愛が姿消す…マイナスイメージすっかり定着

  4. 4

    「海のはじまり」は地に落ちたフジ月9の象徴か…TVコラムニストが薦める意外な視聴者層

  5. 5

    「建築界のノーベル賞」受賞の権威が大阪万博をバッサリ!“350億円リング”「犯罪だと思う」

  1. 6

    男子バレー髙橋藍の胸から消えた「ネックレス」の謎…1次Lから着用も、イタリア戦では未装着

  2. 7

    石川佳純の争奪戦からフジテレビが脱落情報!五輪キャスター起用でアドバンテージあるはずが…

  3. 8

    総裁選に出馬表明の小林鷹之氏やたら強調も…育った家庭は全然「普通」じゃなかった

  4. 9

    柔道ウルフ・アロンが“弟分”斉藤立を語る「仏リネール選手はタツルに持たれることを恐れていた」

  5. 10

    男子バレーに危険な兆候…“金メダル級”人気はパリ五輪がピーク? 28年ロス大会へ不安山積