なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。反感を買った「女優ヅラ」発言の真意を考察する

公開日: 更新日:
コクハク

ドラマ『ギークス』では主要キャラの1人に抜擢

【「残念プロフェッショナル」の流儀】

 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中みな実。

 TBSの局アナからフリーアナになり、現在は女優として人気を博している彼女のことを、コラムニストでカウンセラーでもある堺屋大地さんはどのように分析しているのでしょうか。

【関連写真】 女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実

  ◇  ◇  ◇

田中 みな実(タレント・俳優、37歳)

『ボクらの時代』出演時の“女優”発言が物議
 田中みな実様といえば、昨年9月いっぱいでトークバラエティ番組『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)のMCから卒業するなどし、現在は完全に俳優業へとシフトチェンジしている印象。

 実際、7月14日放送の鼎談番組『ボクらの時代』(フジ系)に、『ギークス』で共演中の松岡茉優さん、滝沢カレンさんとともに出演した際には、フリーアナウンサーとして受けていたバラエティ番組やトーク番組のMC仕事を意図的に辞めたと発言。

 また、世間からのイメージについての話題になると、いまでも「フリーアナウンサー」という肩書きで見られていることが、「けっこう私はストレスで」と語るなど、悩みを吐露していました。

 これらの発言から、いまは「フリーアナウンサー」の看板を降ろして、「俳優」として活動していることがわかりますが、多くの視聴者から批判や不快感を表明する声が続出。

どうして「いらん一言」を言うのか…
 特に、「ストレス」という言葉に引っかかった人が多かった模様。これまでさんざん「アナウンサー」という肩書きを利用してのし上がって来たのに、自身のその肩書きを否定していると受け取った方々を中心に、田中みな実様へのバッシングが飛び交ったのです。

 どうしてそんな“フリーアナウンサーとして見られることがストレス”といったような、いらん一言を言ってしまうのか…と思った人も少なくないでしょう。

嫌われることでブレイクした成功体験

 けれど、それはおそらく田中みな実様の大いなる戦略。なぜなら彼女は、“アンチを増やしてブレイクするプロフェッショナル”だからです。

 彼女がTBSの女子アナとして頭角を現し、ブレイクしたときのことを思い出してみてください。田中みな実様は、世の男たちに媚びまくるぶりっ子キャラで知名度を上げたのです。

 ただ、言わずもがなぶりっ子キャラは諸刃の剣。そのキャラを「かわいい」「おもしろい」と受け取ってファンになってくれる人もいるでしょうが、「ウザい」「ムカつく」といった負の感情を抱くアンチが急増することは火を見るより明らか。

 要するに、田中みな実様はアンチから嫌われまくることを恐れずに、とにかくぶりっ子キャラでお茶の間に顔を売っていってブレイクするという、成功体験を持っている人物なのです。

女優業はイマイチ 女子アナ時代の再現を狙うか

 その後、TBSを退社してフリーアナになってからバラエティ番組などで闇が深い病みキャラがウケて、そこからまた美容にストイックに取り組む姿が支持されて美のカリスマキャラになるなど、そういったキャリアを経ていまの俳優業にシフトしている彼女。

 2020年放送の『M 愛すべき人がいて』(テレ朝系)で、サイコパスな眼帯秘書を怪演して話題をかっさらい、昨年放送の『あなたがしてくれなくても』(フジ系)でも、ヒロインに旦那を奪われそうになる“サレ妻”を好演して評価を上げました。

 そして、放送中の『ギークス』では主要キャラ3人の一角を担っているわけなので、一見すると俳優業は順調です。

 しかし、まだGP(ゴールデン・プライム)帯の連ドラ主演は果たしていませんし、出演するたびに演技力を酷評する声も多々あるため、本人は俳優業に対する不安や焦りがあるのではないでしょうか。

 そしてお芝居の世界では、築き上げてきたぶりっ子キャラも病みキャラも美容キャラも意味を成さないため、女優としてブレイクするためには起爆剤が必要だと考えたのかもしれません。

 そんな状況で、自身が世に出たときの成功体験を思い出したとしたら…?

“アンチを増やしてブレイクするプロフェッショナル”

 そう、田中みな実様がフリーアナと見られるのがストレスだという発言は、あからさまに勘違いした「女優ヅラ」であり、それが多くの視聴者のしゃくに障ったわけですが、実はアンチを増やしてブレイクするための布石なのではないでしょうか?

“アンチを増やしてブレイクするプロフェッショナル”である田中みな実様。視聴者の鼻につくコメントを連発して女子アナとしてブレイクした当時を再現するかのように、視聴者にウザがられてムカつかれてアンチを増やしていき、女優としてもブレイクしようとしているに違いありません。

(堺屋大地/コラムニスト・ライター・カウンセラー)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中丸雄一の密会騒動“体の関係ナシ”で謹慎?アダとなった“旧ジャニーズ随一”お茶の間好感度の高さ

  2. 2

    来年引退決断の柔道ウルフ・アロン「『心残りはある』って言ってしまったんですけど、『やっぱりねえな』と(笑)」

  3. 3

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  4. 4

    「建築界のノーベル賞」受賞の権威が大阪万博をバッサリ!“350億円リング”「犯罪だと思う」

  5. 5

    寛解直前で数値が上昇…タレントの山本量子さん語るがんとの闘い

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    「海のはじまり」は地に落ちたフジ月9の象徴か…TVコラムニストが薦める意外な視聴者層

  3. 8

    高野連を直撃「甲子園でリクエスト制度なぜ導入されず?」

  4. 9

    大阪万博はうっすらウンコ臭い? “腐った卵”硫化水素が流出も「対策これから」の体たらく

  5. 10

    これも防災対策のひとつ? 「ソーラー充電器」は買っても秘密にしておけ