日本にカネがない!28年ロス五輪躍進に早くも暗雲…スポンサー離れ加速、競技団体は火の車

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 パリ五輪閉会式が日本時間12日に行われ、17日間の熱戦が幕を閉じた。

 日本が獲得した金メダルは20個で米国、中国の40に次いで3位。銀12、銅13を含めた計45個のメダル獲得は、これまでの海外開催最多だった2016年リオの41個を上回る躍進ぶりだった。

■報奨金トップは体操岡慎之助で1770万円

「報奨金では泣き笑いがありました。日本のメダリストへの報奨金はJOC(日本オリンピック委員会)が定める金500万円、銀200万円、銅100万円。他に各競技団体が独自に設定しているものがあり、体操男子で団体総合、個人総合、種目別鉄棒で『3冠』に輝き、種目別平行棒で銅メダルを獲得した岡慎之助(20)がJOCと日本体操協会から合わせて計1770万円の報奨金を手にする。10日の女子やり投げで陸上競技ではマラソン以外で初の女子金メダリストとなる快挙を果たした北口榛花(26)は、所属先からのボーナスは別として、JOCからの500万円と日本陸連からの300万円の計800万円。陸連は16年リオ、21年東京で『金メダルに2000万円』としていた報奨金を今回のパリで300万円に減額していた。東京大会の基準なら北口が2500万円でトップになるはずでした」(放送局関係者)

 柔道水泳スケートボードには競技団体からの報奨金がないだけに、陸上はあるだけマシか。

 しかし、世界はケタが違う。

 体操男子の種目別ゆかと跳馬でフィリピン男子選手初の金メダルを獲得したカルロス・ユーロ(24)は、政府から約2500万円、国会から1500万円、さらに不動産会社から9000万円の高級別荘がプレゼントされるなど、話題になっている。

「香港が最高額と言われ金メダリストに約1億1800万円、イスラエルが4230万円、セルビアが3350万円、イタリアが3010万円。毎度のことですが、『日本選手は努力と感動の対価が少ない』との声が出ています」(同)

 とはいえ、だ。

 各競技団体には、パリ五輪に向けた「競技力向上事業費」だけで、22年度は101億円もの予算が国から計上されている。

 これは、自国開催だった東京五輪の21年度予算103億円と同水準で、スポーツ庁が発足した当時の15年度予算(74億円)の約1.5倍。右肩上がりが続いている。

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