梅沢富美男の「意外な一面」…大御所ぶらず常に丁寧語、若いスタッフにも変わらず接する
僕は梅沢に「1週間か10日くらいでシレッと出てきますよ。クスリを抜いて……というケースがよくありますから」と耳打ちした。それでも梅沢は「そんな……、やはり彼女の身が心配ですよ」と返答してきた。
1週間後、案の定、彼女は警察に出頭した。すると梅沢は向こうから僕に歩み寄ってきて「城下さん、おっしゃっていた通りでしたね。よくわかっていましたね」と何度もうなずきながら話しかけてきた。
梅沢が本当に事情を知らなかったかはわからない。芸能界のことに関しては、僕らジャーナリストよりはるかに内情に詳しい芸能人も多い。
そんな梅沢にある時、僕が「梅沢先生」と呼びかけたことがある。彼クラスの立場の人への呼びかけとしては当然でもあるのだが、梅沢は「先生と言うのはやめてください!」と気色ばんだ。
実は、バラエティー番組で梅沢の料理上手が有名になり、「梅沢富美男」の名前入りのキッチングッズが売り出されていた。僕はそのひとつの包丁を入手して料理を始めたので、「私の料理の先生という意味ですよ」と説明すると、大笑いして「うれしいね。じゃあ、今日だけは先生ということで」とうれしそうだった。
番組でコメントを求められたら、怒るべきところ、泣くべきところを自ら考え、気持ちを込めて表現する。本当に得難い存在だ。