“フジテレビの天皇”退任のXデー…日枝久取締役相談役への「社員・視聴者・株主」からの包囲網どんどん狭く
3月末の総退陣か、6月の株主総会か
問題は「天皇」のクビに鈴をつけられるのかどうかだ。
日枝氏は、港、嘉納、遠藤の3氏が辞意を申し出た際、「こんなことで負けるのか、おまえたちは」と一喝したと、スポーツニッポンに報じられた。辞める気はサラサラないということか。実際、いまも元気ハツラツらしい。
「日枝さんはグループ会社の賀詞交歓会で、一昨年に100歳で亡くなったキッシンジャー元米国務長官を偲ぶ挨拶をした。関係者は、日枝さんの『100歳まで現役宣言』と受け止めた」(別のフジ社員)
だが、株主が黙っていないだろう。上場しているフジ親会社の株式約1%を保有する英投資ファンドは27日、テレビ朝日の取材に「日枝氏は自身の役割について考えるべき」と苦言を呈していた。
親会社は6月が定時株主総会で、昨年も一昨年も取締役選任議案に反対する修正動議が出されている。一昨年の日枝氏再任の賛成率は74%。この時、56%や58%という過半数ギリギリで首の皮一枚つながった取締役もいた。
「今年のフジの株主総会は大荒れ必至。日枝氏の取締役再任が否決されて、恥をかかせるわけにはいかないとの判断で、誰かが日枝さんを説得するのか」(金融関係者)
ここまで来たら、「天皇」も自らの置かれた状況を理解しているはずだが……。
◇ ◇ ◇
フジテレビの「やり直し会見」では実権を握るとされる日枝久取締役相談役は今回の件とは無関係と繰り返し、「進退はご本人がお決めになること」と身内を守る姿勢ばかりが目立った。●関連記事【もっと読む】『フジテレビやり直し会見「大失敗の本質」…危機管理の専門家も「ますます不信感を募らせる結果に」とバッサリ』で詳報している。