食事に30分以上で要注意 「食べる機能」の衰えはこう防ぐ

公開日: 更新日:

「タイミング」は、「息を吸う→唾液をのみ込む→息を吐く」という健常者なら当たり前にできている動作を一つ一つ意識してやり、体に覚えこませる。

食事の指導では、タイミングが合わずにのみ込めない人は、食事にとろみをつける。チャーハンのようなパラパラした食事がのみ込めない人はあんかけにするなど、『どうすれば食べられるか』を考えた個々に応じた提案を具体的にします」

■「年を取って食欲がない」も危険

 嚥下機能が20%しかなければ、その20%をフルに生かして口から食べる。100%の力は取り戻せなくても、口から食べることで食事の楽しみを味わえる。それが大事だと、菊谷院長は言う。

 一方、嚥下機能はまだ大丈夫かもしれないが、今後どんどん落ちていく可能性があるのが、「年を取って食べなくなった人」だ。

 70代後半のBさんは妻を亡くして以降、近所で総菜を買うなどしているが、一人の食事はわびしく面倒。動かないので腹もすかない。自然と食事量が減り、妻を亡くしてから5キロ以上痩せた。

「これでは栄養状態が落ち、嚥下機能の低下を招きます」

 無理に食べさせるわけにはいかないが、元気でいてもらいたければ、何らかの手を講じる必要がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド