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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

首都圏の平均寿命は若者の数が多いほど長くなる

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 しかし、男性の平均寿命の上位に位置する杉並区や小金井市は、際立った高級住宅エリアではありません。ただ、若者に人気が高く、「住みやすい街」と評価されています。実は宮前区や都筑区・青葉区も、周辺エリアと比べて若者人口が顕著に多いのです。

 これらの自治体だけでなく、全般的に若者が多い自治体のほうが平均寿命が長い傾向がみられます。行政による適度な住民サービスと心地よい刺激のある街、そして若者と日常的に接していることが、長寿の秘訣なのかもしれません。

 女性では杉並区が1位(88.2歳)、銚子市が最下位(84.9歳)です。女性でも、若者人口の多いエリアの寿命が長い傾向がみられます。杉並区の高齢化率(65歳以上の人口の割合)が20%であるのに対し、銚子市の高齢化率は30%を超えています。

 若い世帯が集まる地域は、子供の数も多くなります。ところが、首都圏では保育所をつくろうとしても周辺住民の理解が得られず、計画が頓挫するといった残念なニュースがよく流れます。反対している年配の住民たちは、わざわざ自分たちの寿命を縮めているのかもしれません。

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