水虫の治療に使われる抗真菌薬は塗り薬も飲み薬も1日1回でOK
読者の中には、「水虫」で困っている方や治療している方がいらっしゃるかもしれません。一般的にも水虫という言葉はよく使われますし、CMなどでも耳にすることは少なくありません。今回は水虫の正体と治療に用いられるクスリについてお話しします。
じつは水虫は通称で、正式名称は「白癬」といいます。白癬は、皮膚糸状菌と呼ばれる真菌の一種の感染によって、皮膚や爪などに引き起こされる病気です。真菌をわかりやすい言葉でいうと、いわゆるカビのことです。つまり、カビによる感染症のひとつとして白癬があるのです。
みなさんは、水虫というと「足」を思い浮かべると思いますが、たしかに白癬の代表的な部位は足です(足白癬)。足といっても、足の爪が感染した状態を「爪白癬」といい、足白癬とは区別されます。今回は水虫の話なので詳細は割愛しますが、股部が感染するケースもあり、これは「インキンタムシ」と通称されます。
白癬の原因はカビ、つまり真菌なので、治療には抗真菌薬が用いられます。抗真菌薬には外用(塗り薬)と内服(飲み薬)があり、症状に応じて選択されます。足白癬は皮膚が真菌に感染することで起こるため、皮膚に直接塗布する塗り薬が選択されることがほとんどです。