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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

【ムッシュかまやつさんのケース】膵臓がんは脱メタボ対策で予防

公開日: 更新日:

 ポップス界のレジェンド、かまやつひろしさんの命を奪ったのは、膵臓がんでした。享年78。数多くの名曲の中でもよく聴いたのが「シンシア」です(南沙織さんのファンでした)。残念です。

 報道によると、2年前に膵臓がんが発覚。手術を受けたそうですが、翌年の5月、肝臓への転移が見つかり、その時は手術ではなく、抗がん剤で治療を続けていたそうです。

 9月に肝臓がんを公表して「絶対復活する」と宣言したことから、肝臓がんで闘病されていたと思っていましたが、大本のがんは膵臓でした。

 すべての病期を含めた5年生存率は9%。比較的治りやすい胃や大腸だと80%近いですから、その差は歴然。それでもステージⅠは40%。膵臓がんと向き合うには、早期発見に勝るものはありません。

 国立がん研究センターは、血液中に含まれるタンパク質「apoA2」が、膵臓がんを早期発見するためのマーカーになることを発見。この夏にも、その有効性を確かめるための大規模臨床試験がスタートする見通しです。

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