胃がん手術の多い病院 年間100件以上の病院は少ない
西日本では、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)や広島市民病院などが健闘しています。
全摘や部分切除は、実績の多い病院で受けたいもの。しかし胃がん手術の集約化は進んでいないようです。
胃全摘手術を行っているのは全国で1000病院余り(年間3万338件)。しかし、年間50件以上で区切ると142病院、胃全摘の33.8%を担っています。さらに100件以上で見ると数はぐっと減って、わずか15病院。件数にして6.8%に過ぎません。また、部分切除術を行っているのは500病院ほど(年間1万3119件)。年間50件以上は49病院(全件数の26.5%)。実績の多い有名病院を希望すると、かなりの期間、待たされそうです。
内視鏡手術を行っている病院は約950病院(年間4万3286件)。しかし、こちらも集約化が進んでおらず、年間100件以上は79病院(全件数28.2%)。ただ、内視鏡手術の対象となる粘膜内がんの多くは進行が遅く、放っておくと自然消滅するものもあるといわれています。もしも検査で見つかったら、まずは実績の多い病院を予約しておくのもいいかもしれません。待機中に消滅してくれるかもしれませんし、手術になっても安心できます。