慢性痛がつらいなら…BS-POPと2つの質問が治療のポイント
ところが、これまでは慢性疼痛の治療に関する正しい情報が医師、患者に伝わっておらず、主にNSAIDsを用いた治療が行われてきた。これでは痛みが十分に消えないのも当然だ。
一方で厄介なのは、ほとんどの痛みは侵害障害性疼痛、神経障害性疼痛、非器質性疼痛が混ざり合っており、「侵害障害性疼痛が○割、神経障害性疼痛が○割、非器質性疼痛が○割」と明確に分類できないことだ。
「そこでまずは侵害障害性疼痛の治療を行い、それで不十分なら神経障害性疼痛に効く薬を使う。それでも不十分なら非器質性疼痛を疑うといった治療の流れでした。しかしそれでは痛みが消えるまで時間がかかり、患者さんは治療が中途半端なまま別の病院へ行くか来院しなくなってしまう。慢性疼痛をどう治療するかと考えていく中で、いま採用されている方法が次のものです」
■これまで良くならなかった人も改善
まず、BS―POPだ。非器質性疼痛をチェックできる。
次に、簡易版Spine painDETECT(SF―SPDQ)だ。紺野主任教授が開発したスクリーニングで、2つの質問に回答し、計算式に当てはめて点数を出す。これで神経障害性疼痛をチェックできる。BS―POPもSF―SPDQもインターネットで紹介されているので、自分でチェックし主治医へ報告するのでもいい。