介護のイライラ感を解消する「瞑想」の正しいやり方
介護認定は身の回りの世話という要支援1から、寝たきり状態の要介護5までの7段階に分けられる。いずれのランクでも、家族の介護努力は、心身とも半端ではない。
とりわけ徘徊や排泄の世話が加わると、介護人のイライラ、ムカムカ感も頂点に達してしまう。
警察庁の発表によると、介護、看病疲れが原因で2007~15年の間に、介護人による400件に近い殺人が起こっている。
「私自身も経験がありますが、介護することは実に大変なこと。一例では排泄で下半身を汚したために奇麗に洗い、新しい下着に取り換えてあげて寝かせると、もう5分もしないうちに、また下着を汚しています」
こう語るのは看護師歴20年余りで、僧侶でもある玉置妙憂さんである。
介護によって募るイライラ、ムカムカ感。何か解決策はあるのだろうか。玉置さんが言う。
「人間のイライラ、ムカムカ感は、脳内で『思考のチェーン』と呼ばれる負の連鎖が起こること。その思考チェーンをすっぱりと絶つには、まず本人が、そのイライラに気づくことですね。そうした負の感情に流されないためにも、私は『瞑想』を勧めています」