髪<上>シャンプーが抜け毛や薄毛の原因になる可能性あり
■「水洗髪」が望ましい
さらに、シャンプーの合成界面活性剤には強い「細胞毒性」があることが、科学的に証明されているという。細胞毒性とは、細胞自体に直接ダメージを与えて死滅させたり、何らかの害を及ぼしたりする毒性のことだ。
毛穴の中の皮脂腺の少し下にある「バルジ領域」という部分には「毛根幹細胞」が存在している。髪は毛母細胞が分裂してつくられるが、その毛母細胞をつくっているのがバルジ領域の毛根幹細胞だ。
毛母細胞は頭皮から3~4ミリの最も深い場所にあるが、毛根幹細胞は1~2ミリの浅い場所にある。そのため、毛母細胞はシャンプーが直接つくことはないが、毛をつくるのに最も大切な毛根幹細胞は細胞毒性にダイレクトにさらされてしまう。
人間の皮膚には再生力があるので、細胞毒性にさらされて傷ついても、いずれ回復する。しかし、毎日、何十年も毛穴にすり込んでいれば、毛の発育が阻害されても不思議ではないという。
このように体質的に合わない人がシャンプーを使うことのリスクを考えれば、いくら育毛剤などを使っていても、その効果は相殺されてしまう。そこで抜け毛や薄毛を気にしている人に、山口院長が勧めるのは「脱シャンプー」。つまり「水洗髪」に変えること。洗う水の温度は皮脂を落としすぎない常温以下にするのが理想という。