髪<上>シャンプーが抜け毛や薄毛の原因になる可能性あり
髪は、体の司令塔である脳を暑さや寒さ、紫外線などの外的ダメージから守る役割をしている。また、体の中にたまった重金属などの有害物質を排出する器官でもある。とはいっても、機能よりも見た目の印象を決定づける部位というイメージが強いだろう。
だからこそ「抜け毛」「薄毛」「パサつき」などの髪の変化は、誰もが気にするところだ。そうならないためにも「良かれ」と思って毎日、念入りに洗髪している人も多いはずだ。しかし、洗髪の仕方によっては、かえって逆効果になる場合がある。「白金ビューティフルエイジングクリニック」(東京都港区)の山口麻子院長が言う。
「ほとんどのシャンプーには、『合成界面活性剤』が大量に含まれています。それを毎日、何年も使い続けることが体質に合わない人が、大ざっぱに10人中、少なくとも3人程度はいます。そのような人は、気づかないうちに髪の成長が阻害され、抜け毛や薄毛の原因になっている可能性があるのです」
界面活性剤とは、1つの分子内に油となじみやすい部分(親油性)と水となじみやすい部分(親水性)の2つの部分を併せ持つ物質の総称。本来、水と油のように混じり合わないものを混ぜ合わせる作用があり、汚れを落とす洗浄の働きをする。ほとんどの洗浄剤の主成分になっている。