「入梅イワシ」で梅雨の時季に弱りやすい胃腸を元気にする
早くも梅雨入りだ。15日に梅雨入りが発表された四国は平年なら6月5日ごろが梅雨入り。16日に梅雨入りした近畿も平年なら6月6日ごろ。いずれも1951年に統計を取り始めてから最も早い梅雨入りだった。九州南部(11日)、九州北部(15日)、中国(15日)、東海(16日)は、それぞれ2番目の早さ。沖縄と奄美地方以外は平年より20日前後、梅雨入りが前倒しになった形だ。
東洋医学では湿気を「湿邪」と呼び、湿気が体の中に入り、体調不良の原因になると考えられている。梅雨の時季は関節痛や腰痛を引き起こしたり、頭痛や頭重、むくみ、湿疹といった症状が出やすくなったり、胃腸(東洋医学では脾胃)が冷えて消化機能が低下し、食欲不振、胃もたれなどに悩まされたりすることが増える。食生活を整え、特に胃腸を気遣う生活を送ることが大事だ。
そのためには、胃腸を弱らせる食材、具体的には冷たいもの、刺し身や生野菜といった生もの、甘いものはできる限り避けること。
一方で、胃腸を温め、湿気を動かすネギ、シソ、シナモンやサンショウなどの香辛料、高い利尿作用のあるトウモロコシ、ソラマメ、サヤインゲン、体を温めて湿邪を払うショウガ、パクチー、ニンニク、脾を補って胃腸の機能を高めるニンジン、イワシなどを積極的に取ろう。
中でもイワシは、「入梅イワシ」という言葉がある。梅雨入りに取れるマイワシのことで、一年で最も脂が乗っている。焼いてよし、ショウガやシソをたっぷり入れて、つみれ汁にしてもよし。健康になれて、おいしいとくれば食べなきゃ損だ。