著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

ペットがいるから「もっと生きたい」と療養生活を頑張れる

公開日: 更新日:

 在宅医療を開始した頃は、抗がん剤による嘔吐や発熱があり、日々の生活が非常につらそうで、周囲は病院の緩和ケア病棟への入院を勧めました。でも、ご本人は自宅で過ごすことに一抹の不安を抱きながらも、最終的には「できるだけ最後まで愛猫2匹と自宅で過ごす」と決意したのです。自分で立てないほどひどいだるさや吐き気があっても、女性は事あるごとに「入院になったら猫を預けないといけないから、猫がいるから頑張らないとって思います。お互い支え合っていますから」と口にしました。猫が患者さんの心の支えになっている。猫と一緒に生きている。だから決して孤独な在宅医療ではない……。そんな思いが、ひしひしと伝わってきました。

 2年に及ぶ闘病生活の末に旅立っていきましたが、最後の2週間は妹さんも泊まって猫の世話をしながら、姉妹2人と猫2匹の時間を過ごされました。

 そして残された猫たちは、当初は馴染みとなった看護師が引き取ろうとしたのですが、すでに2匹の猫と犬を飼っていたので断念。代わりに妹さんが里親を探すこととなったそうです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末