今冬のインフルエンザ大流行を懸念する声が…医師が解説
「インフルエンザウイルスは新型コロナに滅ぼされたわけでなく、活動を一時停止したに過ぎません。ところがインフルエンザウイルスに対するヒトの免疫は、昨シーズンの後半、今シーズンとインフルエンザウイルスにさらされなかったことで、すっかり弱体化している可能性があります。ヒトの免疫はシーズンごとにウイルスにさらされることで自然に高まると考えられているからです。そのため、インフルエンザウイルスがいったん動き出すと鍛えられていないヒトの免疫の壁をウイルスがやすやすと乗り越えて例年以上に早く感染し、重症化しやすい状況が出てくると考えられるのです」(林院長)
同じような考え方をする人は海外にもいる。
世界的に有名な小児病院である、米国メンフィスにあるセントジュード小児研究病院のインフルエンザ専門医のリチャード・ウェビー氏だ。6月上旬のCNNのインタビューに「史上最悪のインフルエンザシーズンが来るかもしれない」と答えている。
気になるのはインフルエンザの動きだけではない。昨年はほぼゼロだったRSウイルス感染症がここにきて激増していることだ。