著者のコラム一覧
小林秀行東邦大学医学部泌尿器科学講座准教授

1975年、東京都生まれ。2000年東邦大学医学部を卒業。卒後研修終了後に東北大学大学院医学系研究科病理病態学講座免疫学分野に進学。医学博士を取得。ペンシルバニア大学獣医学部にてリサーチアソシエイト。その後、東邦大学医学部泌尿器科学講座に復帰。2014年より現職。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本生殖医学会生殖医療専門医。専門は男性不妊症。noteにてブログ「Blue-男性不妊症について」を配信中。

自転車に長時間乗ることが不妊症の原因になるって本当?

公開日: 更新日:

 男性不妊症の外来では、「どんな運動が精子に良くないですか?」「自転車は男性不妊症の原因になりますか?」といったスポーツ活動に関して聞かれることがしばしばあります。今回はスポーツ活動が男性の生殖機能に与える影響を中心に解説をしていきます。

「PubMed」というアメリカのNCBI(国立生物化学情報センター)が提供しているデータベース検索システムがあります。そこで「bicycle」「sperm」という単語で検索をかけたところ8件がヒットしました。この中で興味深い内容の論文をご紹介します。

 2019年の「European urology focus」に掲載されたマイアミ大学の論文です。タイトルは「メジャースポーツとレクリエーション活動における男性の生殖機能への副作用」です。1970~2017年までに報告されているメジャースポーツとレクリエーション活動が男性の性機能や生殖機能に影響する論文を調査した結果を報告しています。

 アメリカンフットボールは頭部外傷の可能性が高いスポーツです。この論文では、アメフトによるケガによって脳の下垂体から精巣での精子形成のほか、テストステロン産生に必要なホルモンであるゴナドトロピンの分泌低下や勃起障害(ED)の可能性が高いと報告されています。

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