ギター講師の黒河内直樹さん語る「局所性ジストニア」との壮絶闘病

公開日: 更新日:

「人によって個人差があって回復が見込めないこともあります」と言われていた通り、まさにその見込めない方でした。

運動学習理論を独学で勉強

 ただ、その出来事が今の仕事への転機になりました。手術で治らず「他力本願ではどうにもならない。自分で道を探すしかない」と決意して、スポーツ科学やリハビリにも用いられる運動学習理論を独学で勉強し始めたのです。生活動作から楽器演奏のような繊細な動きまで、効率的な動かし方の手順書のようなものを作って実践しました。

 1回目の手術から1~2年後、まだ満足にギターは弾けませんでしたが、アルバイトしていた音楽スタジオの上司に「ギター教室をやったらどうか」と提案したら、本当に教室を立ち上げてくれたのです。しかも指の動きに特化して、動かし方を理論で構築していく教室です。僕自身があまり弾かなくてもいい形でやらせてもらえて、しかもそれが思いのほかウケまして(笑い)、「これでやっていけそうだ」となったんです。


 僕自身は、1回目の手術から地道な努力を続け、5年たってやっとプロギタリストらしい段階まで回復しました。ただ、そこから5年たっても上達しなかったので、自力回復に限界を感じて2回目の手術を決意したのです。前回とは違うポイントに電流を流してもらい、「これで元に戻る」と願いました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」