「急に声が細くなって…」歌手・平浩二さん 今年患ったばかりの「くも膜下出血」を振り返る
平浩二さん(歌手/72歳)=くも膜下出血
健康にはすごく自信があったんですよ。だから、まさか脳の病気なんて自分でもビックリでした。
今年の4月5日のことでした。歌手が何組か集まって日本各地を回る夢グループのコンサートを行っていたんです。その日は、昼は山口県の宇部市で1部を終え、そのままみんなで1時間ほどバスに揺られて下関まで移動。修学旅行みたいにわいわいしながらコンサート会場に着いて、18時から2部がスタートしたところでした。
和気あいあい楽しい一色で迎えたステージ上で、歌前の軽いトークを司会役の保科有里さんとしていたとき、「あれ?」と思ったんです。急に自分の声が細くなったんですよ。とっさにマイクの不具合かと思って音響スタッフに何か言いかけたその直後、首から後頭部にかけてものすごい痛みを感じたんです。ドーンというかグワーンというか、言葉には言い表せません。「これから『バス・ストップ』を歌わなきゃいけないのに」「歌い切れるかな」「歌わなきゃ」「でもどうしよう」とトークをしながら葛藤しました。
そうこうしているうちにガンガン痛みが増してきたので、「1~2分座って休めば治るかもしれない」と思い、保科さんには申し訳なかったのですが、そっとステージの袖に引っ込みました。でも良くなるどころか痛みは強くなり、「これは普通じゃない」となって、スタッフに救急車を呼んでもらいました。