無理をして帰らなくてよかった…俳優の小堀正博さんギラン・バレー症候群との苦闘
小堀正博さん(俳優/36歳)=ギラン・バレー症候群
今年の3月10日、救急で運ばれた病院で点滴を打ってもらったあと、「このまま帰ってもいいですし、泊まってもいいです。どうしますか?」と言われたんです。多少、動ける状態ではあったのですが、僕自身が不安だったので「泊まらせてください」とお願いしました。その翌朝、呼吸困難になりました。
体調がおかしいと感じたのは、その日の午前中でした。熱が38度もあって、握力が入りにくい気がしました。昼にはペットボトルの蓋が開けられなくて変だとは思ったけれど、熱があったのでそのまま寝てしまったのです。
ふと夕方、目覚めてトイレに行こうと思ったら、体に力が入らない状態でした。それでもトイレには行きたいので這って行き、便座に手を掛けて立とうとしたけれど立ち上がれない……。それで救急車を呼んだのです。
病院では「感染症からくる筋肉の脱力ではないか」との見解で、点滴だけで「帰ってもいい」という流れになりました。でも自分としては、ただ事じゃないという感覚があったので入院させてもらったのです。今思えば、あのとき無理をして家に帰らなくて本当によかったなぁと思います。