コロナ収束への道<2>「ワクチン調達は民間の力を借りるべき」
そのために、ワクチン獲得交渉にはワクチンビジネスに強い民間の力を借りるという選択肢についても、しっかりと専門家の声を聞き、検討すべきではなかったのか、という思いもあると笹倉院長は言う。
「ワクチンの調達と配布は、従来確立されていたスキームと市場原理に任せたほうがいい場合もあります。極端な例ですが、イスラエルがワクチンを大量に確保できたのはお金の力だとも言われています。日本も民間の力をもっと活用すべきだと思います。将来的には国産ワクチンの開発も必要です。それにはワクチンの開発、流通、ビジネスの実態をよく知るリーダーを前面に出すべきではないでしょうか」
新型コロナはもちろん、未知のウイルスとの闘いはこれからも続く。そのときカギを握るのはスピードと効率性だ。より良いワクチン体制とは何かをいま考えるべきではないか。