セカンドミール効果に注目 夕食2時間前のおやつは食後血糖値の上昇を抑える
一方、夕食4時間前の15時のおやつではフルーツグラノーラと焼き芋で夕食時食後血糖値上昇の抑制が確認された。夕食時AUCも同様で、フルーツグラノーラと焼き芋の場合はおやつなしに比べ有意に値が低かった。
「今回の研究では、夕食2時間前に200キロカロリー程度のポテトチップス、フルーツグラノーラ、焼き芋を、夕食4時間前にフルーツグラノーラ、焼き芋を食べると空腹時間が少なくなり、血糖値スパイクと呼ばれる食後の急激な血糖値上昇を抑えられたことが明らかになりました」
■ポテトチップスでも効果あり
ではなぜフルーツグラノーラと焼き芋のみ、4時間前でもセカンドミール効果が見られたのか。
「フルーツグラノーラと焼き芋はそれぞれ食物繊維が4.7グラム、4.3グラム含まれています。食物繊維を含む食事は糖の吸収を遅くすることで血糖値を上げにくくしますが、未消化で腸管に到達した食物繊維は腸内細菌の餌になります。腸管内では酢酸、酪酸などの短鎖脂肪酸と乳酸が作られます。短鎖脂肪酸類は腸管内の受容体に作用し、その結果インスリンの働きを強めるGLP-1と呼ばれる物質を作ります。芋など食物繊維が多く含まれるおやつを食べることで次の食事でのインスリンの働きを強めて、高血糖にならない可能性があるということです」