子宮頸がんワクチン接種の「積極的勧奨」再開で考えたこと
失神発作、頭痛、歩行異常などの症状を繰り返した患者の経過をきちんと示し、これをワクチンの副反応と考えたうえで、これら一人一人の経過を見ることがとても大切で、簡単に心因性によるものと片づけるべきではないと話されていました。
また、ワクチン被害者の組織による国際シンポジウムで、HPVワクチン関連神経免疫症候群(HANS)の議論が行われたことも報告されました。
講師のもうひとりは子宮頚がんの診療を行っている婦人科医師で、「ワクチン接種は感染を減らし、88%ほどがんの発症を減らせる」とお話しされました。
がんの予防効果は10年以上経過しないと分からない。しかし、前がん状態のほとんどがHPVによるものであることが分かっており、ワクチン接種で感染を防げるのであれば、それに越したことはないとの意見です。
また、前がん状態あるいはがん初期で見つかれば、子宮頚部の円錐手術で済む。流産や不妊の原因になる可能性はあるものの、命に関わることはないとのことでした。加えて、HPVに感染したかどうか自分自身で検査可能なHPVのDNAを調べるキットはあるが、使用時に痛みがあるため正確に使うのが難しく、改良が必要だと指摘されています。