がん検査「CT」「MRI」「PET」はそれぞれわかることが違う
「がんの検査で、CT、MRI、PETはどう違うのですか?」
先日、患者さんからこんな質問がありました。今回はこれらの検査について簡単に説明します。
CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴画像)、PET(ポジトロン断層撮影)検査は、がんだけではなく、体の病変を画像で診断するものです。
CT検査は体の断面を撮影し、複数の写真をコンピューターで処理して画像にするものです。新型コロナ感染症においては、肺炎の有無を診断するのに有用です。がん診断では最も基本的な画像診断です。体を横断した像で、がんの存在、転移の有無、ステージの確定、再発の有無、治療効果判定において不可欠な検査といえます。
CT画像は、腫瘤の存在や大きさなど、客観的な画像が得られます。軟部組織など正常臓器との区別には造影剤の投与が必要で、造影剤投与による反復撮影(ダイナミックCT)、つまり造影前・造影中(動脈相、門脈相など)・造影後の画像により、血行動態から病変の質的診断に役立ちます。