動けないのは「決定回避の法則」と「現状維持の法則」のせい
選択肢が増えすぎると人は動けないと言われています。米コロンビア大学のシーナ・アイエンガー博士は、「選択の科学」という本の中でこんな事例を紹介しています。
スーパーでジャムを販売する際、試食の数を6種類と24種類にしたら、売り上げはどう変わるのか? 米スタンフォード大学のマーク・レッパー博士と実験(2000年)を行ったそうです。
なんとなく試食の数が多い方が売れるような気がしますが、結果は24種類の試食よりも、6種類の試食の方が売り上げが勝っていました。
こうした傾向をアイエンガー博士は「決定回避の法則」と「現状維持の法則」と名付けています。「決定回避の法則」は、選択肢が多すぎるとかえって選べなくなること。「現状維持の法則」は、その結果、いつもなじみのあるものを選んでしまうこと。
電力が自由化したとき、いろいろな電力プランが増えましたが、結局のところ何がお得で何が変わるのか分からず、現在使用している電力プランのままというケースが散見していました。