猛暑の中で労働を強いるのは合法? アメリカの厳しすぎる労働条件
世界的に激烈な暑さが続く中、これまであまり話題にならなかった職場での暑さ対策が、大きな問題となっています。
温暖化とエルニーニョによる異常高温で、アリゾナ州フェニックスでは最高気温が華氏110度(摂氏43度) を19日間連続で記録しました。
このような暑さで最も大きな影響を受けるのは、建設業、農業など屋外で働く人たちです。ところが猛暑の中で労働を強いることは、米国ではほとんど合法。つまり労働者を暑さから守る法律が、ほとんどの州に存在しないという事実が報道され、驚きを与えています。
アメリカではこうした法律は州ごとに異なりますが、ワシントンポスト紙によれば、熱中症から労働者を守る3つの要素、水、休息、そして日陰へのアクセスを保証する規則がある州は、わずか6つしかありません。
例えば北西部のワシントン州では、雇用主は労働者の体調を注意深く観察し、温度が華氏90度(摂氏32度)に達した場合は2時間ごとに10分間、華氏100度(38度)で1時間ごとに15分間のクールダウンなどが、義務付けられています。