舌のピリピリがずっと続く…「舌痛症」は治療で改善できる
■患者の7割は薬物療法で改善
治療は、抗うつ薬や抗てんかん薬などの薬物療法や認知行動療法が世界的にも有効とされている。薬物療法は精神症状への効果というより、慢性の痛みそのものに対する効果を狙っている。痛みの神経の回路を落ち着かせることで症状を改善させると考えられており、用量も精神症状のそれに比べ少量で効果が得られることが多いという。一方、認知行動療法を行う専門家はごく少ないのが現状だ。
「約7割の方はおおむね数カ月の服用で症状が徐々に改善していきます。ただし、経過は個人差が大きく、眠気やふらつきといった副作用のリスクもあります。また症状が治まったからといって急に服用を止めると症状のぶり返しや、逆に副作用が出ることもあり、徐々に量を減らしていく必要があります。順調に治療が進めば、日常生活に支障を来さない程度の『寛解』まで至る方が多く、服薬を中止しても再発する人はほとんどいません」
ただし、高齢者や持病、服用中の薬などによって処方が制限される場合もあるため、適宜、関連する医科各科との連携が求められる。