花粉症とドライアイの併発はどちらの症状も悪化させる…「アレルサーチ」で判明
「今回の研究で分かったリスク因子がなぜ両者を併発させる要因になるのかについては現段階では分かりません。ただ、アトピー性皮膚炎であれば皮膚科で治療を受けたり、喫煙習慣があれば禁煙したり、睡眠時間が短ければ6時間以上の睡眠時間を確保するといった生活習慣の改善で、併発を予防できる可能性が高いのではないかと考えられます」
毎年、冬から春先にかけて猛威をふるう「花粉症」は国内で約3000万人が罹患している免疫アレルギー性疾患だ。くしゃみや鼻水、鼻づまりといった鼻の症状をはじめ、喉の痛み、花粉が目の粘膜に付着すると目のかゆみや充血、乾燥感や異物感といったアレルギー性結膜炎を引き起こす。
一方、「ドライアイ」は目の乾燥感のほか、かゆみや充血といった花粉症に似た症状がみられる。これまでドライアイは加齢が大きな原因のひとつだったが、近年、その傾向が変わりつつあるという。
「急激なデジタル化に伴い、パソコンやスマートフォンを眺める時間が増えています。そうすると、まばたきの回数が減少し、目の乾燥を引き起こします。ドライアイの患者は年々増加し、その数は国内に2000万人を超えるといわれています」