認知症の症状を和らげる「タクティールケア」とは?
タクティールケアは、施術を行う人も受ける人にも限定はありません。ただ、他者にケアを行う場合には正しい知識と手技を習得する必要があり、資格制度が設けられています。数日間の講義を受講し実習を行った上で試験を受けることができます。
触れるケアの一部をご紹介します。
【背中】背中に手のひらを密着させ、手の温かさを感じられるようゆっくりと力を入れずに背中全体に触れる。
【手・足】相手の手・足首を上下から両手で包み込むように触れる。甲や指なども優しくなでるように触れる。
触れるケアを行う際は、驚かせないよう「これから○○を触ります」と声掛けをしてから始めましょう。それぞれ10分を目安に時間があるときに行うといいでしょう。手や足に対して行う際は、滑りを良くするためにも好みのオイルやクリームなどを使用するのもおすすめです。
▽濵優理(はま・ゆり) 山梨県立看護短期大学卒業、1998年山梨医科大学付属病院勤務、2000年島田市民病院勤務を経て、05年から現在の諏訪赤十字病院勤務。