認知症を発症したら地域の活動はやめるべきでしょうか?

公開日: 更新日:

「父が受け持っていた町内会長の役職を辞めさせるべきか悩んでいます。本人はまだ続けたいと話していて……」

 以前、認知症と診断されたばかりの父親と一緒に暮らす娘さんから、こんな相談を受けたことがあります。地域活動への参加は、定年退職を迎えて自宅で過ごす時間が増えた高齢者にとって、他者とのコミュニケーションを取れる場になり、閉じこもりやうつを抑制させる効果があります。中でも町内会は、近隣住民との交流だけでなく町づくりに携われ、やりがいを感じながら取り組まれている方も多いのではないでしょうか。

 実際、この娘さんのように「認知症の親が町内会で相談された内容を忘れてしまい、大きな問題になるくらいなら早めに役職から身を引いた方がよいのでは」と考えるご家族は少なくありません。ただ、認知症を発症したからといって、突然、何もかもできなくなるわけではありません。認知症の初期の段階なら、やり慣れた仕事であればある程度はこなせます。また、維持されている能力を使い続けることは、認知症の進行予防にもつながります。

 まずは、町内会の役員の方々に「父親が認知症と診断され、少しずつ物忘れの症状が目立ち始めたが、本人は町内会長を続けたいと思っている」と、相談してください。周囲の人も、これまでと違った行動や発言が見られた際に認知症によるものと知っておくと、戸惑いや混乱が少なく済み、受け入れがしやすくなります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり