進行前立腺がんは骨転移の治療が大切…放射線は発症48時間以内に
その悪性度は、前立腺の10~12カ所から組織を採取してチェック。悪性度が高いと、近くの骨やリンパ節に転移しやすいのが特徴。特にホルモン治療が効かないタイプは、80%の頻度で骨転移が発生しますから、進行前立腺がんでは骨転移の治療が大切です。
転移しやすいのは脊椎や骨盤、肋骨などで、がん細胞の一部が血流にのって骨に移動。その骨でがん細胞が増殖すると、神経を圧迫することによる痛みやしびれなどが現れたりして、悪化すると歩けなくなることもあります。骨がもろくなって、骨折することもゼロではありません。
また、骨髄機能が低下するため、血液細胞をつくる機能が低下し、白血球や赤血球、血小板などが減少。血小板の減少で出血しやすくなると、それで命が奪われてしまいます。
実は骨転移には放射線が効果的で、痛みは8~9割改善。しびれもかなりよくなり、歩けるようになります。この素晴らしい効果を得るには、発症してすぐに放射線を照射することが重要。そのリミットは48時間以内で、それより遅いと、回復しにくい。