災害時の応急処置(2)強く押さえ続ける圧迫止血では紙は使わない

公開日: 更新日:

 災害時に想定されるリスクのひとつが「出血」だ。何らかのケガによって大出血が止まらなくなると、命の危険もある。日々、救急業務に当たる東京消防庁救急部の木村和巳消防司令と、上曽一永消防司令補に、応急処置の方法を聞いた。

「出血しているところに清潔なタオルやガーゼ、ハンカチなどを当てて、その上から強く押さえて止めるという『直接圧迫止血法』が基本になります。ほとんどの出血は、この方法で止血することができます。控えていただきたいのは、押さえている箇所から手を離して、『血が止まったかな?』と頻繁に確認してしまうことです。ある程度固まってきたものを、はがしてしまうことになります。これを知らない人は多く、ついつい患部を確認してしまってなかなか血が止まらないというケースが多いので、とにかく押さえ続けるようにしてください」(木村消防司令)

 災害時には清潔な布が手元にないケースもあるだろう。その場合に極力、避けるべきなのが「紙」を使うことだ。

「出血部位を押さえる際に、脱脂綿やティッシュペーパーを使用してしまうと、繊維が傷口に入ってしまうので好ましくありません。なるべく、清潔なガーゼ、ハンカチ、タオル、キッチンペーパーなどを使いましょう」(上曽消防司令補)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動