著者のコラム一覧
西内義雄医療・保健ジャーナリスト

医療・保健ジャーナリスト。強みは各地に顔見知りの保健師がいること。両親&義両親の介護・看取りを経験。

親の交流関係を知ることが介護にこれほど役立つとは思わなかった

公開日: 更新日:

 日本は核家族化が進み、1世帯当たりの人数が年々減っている。1980年ごろは平均3人だったのに、2033年には2を割り込むとの予想があるほどだ。夫婦のみ、あるいは独居の高齢者世帯が増え、離れて暮らす子供は親の暮らしぶりを直接確認することが難しい。

 今の高齢者ならスマホを使いこなし、電話やメール、ビデオ通話で連絡を取り合えるから心配ないとの思いもあるだろうが、久しぶりに帰省し数日一緒に暮らしてみるとさまざまな「老い」を目の当たりにすることが珍しくない。以前は問題なかった階段昇降が危なっかしい。食事がワンパターン。家に閉じこもりがち、などなど。

 ただ、これらの変化に気づき話をしても、親は「大丈夫、心配ない」と自身の老いを素直に認めたがらない。それ以上突っ込んだ話をしたくても、ガードが堅く苦労するのもよく聞く話だ。筆者も随分とこれで親の真意をくみ取るのに苦労した。そんなもどかしさを解決してくれたのがご近所のHさんだった。

 Hさんと親は昔からの知り合いで同世代。お互い子供が独立するとよく家を行き来するようになり、これからの生活や子供への思いを語り合ったりしていた。筆者はそんなことなど知らず、たまたま挨拶に行った時「あなたの親御さんはいつもこんな話をしていてね……」と、自分の知らない親の思いを聞かされたのだった。もちろんそれが全て親の本音とは言えないが、親の気持ちの一端を知ることができたのは大きかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    マイナ保険証の“ウソ”また発覚!保険証廃止後に「資格確認書」はプッシュ送付されない?

  2. 2

    阿部詩まさかの敗因とは? 響き渡った慟哭…組み際の一瞬の隙、五輪連覇ならず2回戦敗退

  3. 3

    悪夢なら覚めてくれ…綾瀬はるかファンを襲った“衝撃”

  4. 4

    山田涼介「ビリオン×スクール」火9枠への移動で背負うさらなる重圧…フジは金9から撤退へ

  5. 5

    阿部詩は大号泣、斉藤立も憔悴…ニッポン柔道大苦戦を招いた「全柔連の罪」

  1. 6

    前田敦子の泥酔騒動…話題の“個室合コン現場”は凄かった

  2. 7

    選手村は乱交の温床、衝撃の体験談…今大会コンドーム配布予定数は男性用20万個、女性用2万個!

  3. 8

    コロナ後遺症…感染後の長引く症状すべてが後遺症とは限らない 岡山大が画期的な研究成果

  4. 9

    河野太郎デジタル大臣「マイナカードは強制ではない」 英BBC番組で世界へ大ウソ発信!

  5. 10

    浜辺美波×赤楚衛二「もし徳」で“二度目の共演”も大苦戦…神木隆之介との最強コンビはどうなった?