頭痛の正しい対処法(1)市販薬の使い過ぎが頭痛を悪化させる
「注意しなければならないのは、自己判断で市販の頭痛薬を飲み続けているうちに頭痛が悪化する『薬剤性頭痛』です」
これは薬剤の使用過多による頭痛(MOH)のことで、片頭痛で毎週3日以上定期的に頭痛薬を飲んでいる人に多く見られるそうです。朝起きた時から頭痛がし、薬を増やしても効き目がないという厄介な頭痛です。
頭痛に使う市販の痛み止めにはイブプロフェン、ロキソプロフェン、アセトアミノフェン、無水カフェインを含む顆粒などがありますが、成分が一つだけのものより、複数の成分が入ったものやカフェインが入ったもののほうがMOHになりやすいそうです。
「市販の頭痛薬を使用する場合は、単一薬剤なら月に15日、複合薬剤は月に10日以内にとどめたほうがいいでしょう。これを3カ月以上飲み続けると使い過ぎになります」
思い当たる人はできるだけ早く頭痛外来を受診したほうがよさそうです。
「飲み続けている期間が長いほど、また複合薬剤を飲んでいるほど治療が難しくなります。MOHとわかったら、飲んでいた頭痛薬を中止し、代わりに片頭痛の予防薬を服用することになります」