長寿研究のいまを知る(10)糖尿病薬「メトホルミン」が抗老化薬として注目されるワケ

公開日: 更新日:

 米国では2020年から6年間行う「Targeting Aging with Metformin」(TAME)試験がスタート。全米14の主要研究機関が参加するこの臨床研究は65歳から79歳までの3000人以上が対象となる。研究の狙いはメトホルミンを服用している人が、心臓病がん認知症などの加齢に伴う慢性疾患の発症遅延や進行を経験するかどうかを検証することだ。

■長寿遺伝子の活性を高める

 メトホルミンがなぜ老化を防ぐのか?

「メトホルミンは、カロリー制限したときと同じようにオートファジーを活性化することがわかっていますが、注目すべきはミトコンドリアの活動にも影響を与えることです。ミトコンドリアは細胞内に数百~数千存在する細胞小器官で、細胞内に運ばれてきた栄養素や酸素を使ってエネルギーを作るエネルギー産生工場です」

 メトホルミンを使うと、ミトコンドリアの機能を回復させる酵素AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)が活性化し、ミトコンドリアが元気になる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 3

    立花孝志氏の行為「調査要求」オンライン署名3万6000件に…同氏の次なるターゲットは立憲民主党に

  4. 4

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    斎藤元彦知事に公選法違反「買収」疑惑急浮上しSNS大炎上!選挙広報のコンサル会社に「報酬」か

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議