「ふるえ」は治らないから…と諦めない! 薬でダメなら超音波治療
「FUSは穴を開けず侵襲度が低い。出血や感染リスクがゼロで、入院期間は2泊3日程度。埋め込みもしないので、治療後にMRIや運動の制限がありません。デメリットは、骨の条件で超音波の通りやすさに差が出る点。CTで調べ、結果によってはFUSが不適応となることがあります」
治療前に髪の毛を全て剃らなければならないのも、人によってはデメリットと感じる。
「FUSによる改善率は、超音波が通りにくい骨の人も入れて70%程度。通りやすい人だけでみると80~90%です」
合併症で舌や唇のしびれが出ることもあるが、数週間以内に治ることが多い。
「FUSで効果が不十分であれば、RFやDBSを検討します。ただ、RFやDBSを先に行っている場合、その後にFUSはできません。FUSは症状が軽いうち、若いうちの方が効果が高く、外科治療を受けるならタイミングも重要。薬物治療で日常・社会生活に支障があると感じているなら、早めに医療機関を受診することをお勧めします」
FUSは、行える医師、施設に基準があり、現段階で実施施設は全国18カ所。中部国際医療センターのようにRF、DBS、FUSを全て行っているところとなると、さらに限られる。治療にはそれぞれメリット、デメリットがあるため、どの治療も行っているところを受診することが理想的だ。