「ふるえ」は治らないから…と諦めない! 薬でダメなら超音波治療
ふるえは、よくある症状だ。どんな原因があるのか、岐阜県の中部国際医療センターでふるえ・パーキンソン病センター長を務める中坪大輔医師(脳神経外科専門医)に聞いた。
同じ「ふるえ」でも、「コップを持つと手がふるえる」「安静時にふるえる」「誰かにお酌されるとふるえる」など、患者さんが訴えるふるえはさまざまだ。
「ふるえ以外の症状がないか、どのようなシチュエーションでふるえるかが診断のポイントのひとつになります。ふるえが出た時の様子を携帯電話で動画撮影し、持参する人もいます」
緊張や寒さなどによる生理的なふるえは誰にでも起こる。これに対し、病気が原因のふるえもある。よく知られるのがパーキンソン病だが、実は最も多いのが原因不明の本態性振戦だ。10人に1人ともいわれていて、患者数はパーキンソン病の20倍以上となる。
「ふるえ以外の症状はなく、安静時は問題ない。しかしコップを持ったり文字を書いたりと特定の行動時に症状が見られ、片側から発症しても5~10年以内に両側にふるえが出る。左右差がある状態で長期間、という場合は他の病気を疑います」