日比谷高校の東大合格者数“復活”に尽力した3人の立役者
「東大合格者が増えているのは喜ばしいが、最近の日比谷を見ていると良き伝統が失われている気がする。僕らが一番大事にしてきたのは“自主自律の精神”。今の生徒たちにあるのかと考えると、首を傾げざるをえない」
この如蘭会会員は、長澤や武内といった校長たちが生徒をコントロールしすぎてきたと苦言を呈する。
「以前は日比谷高出身者が校長に就くことが多かったが、2人はいずれもOBではなく、我が校の校風を肌ではまったくわかっていない。教師ではなく、生徒たち自身が自由闊達に振る舞い、学校をつくっていくという考えでなければ、日比谷が日比谷でなくなってしまう」(同)
学校経営側のよりどころとなっている東大合格者についても、ここにきてやや陰りが見える。この3年、その人数は横這いだが、現役合格率は17年73・3%、18年68・8%、19年61・7%と右肩下がり。まさに正念場である。(敬称略)