アーネストのハサミ型シュレッダーは“刻み海苔”をつくるマニアックな商品だった
個人情報の流出が問題となる中、電源なしで手軽に使えるハサミ型シュレッダーに注目が集まっている。
ところで、これって誰が考えたの? 開発したのは新潟県三条市に本社を構えるアーネスト。実は、当初はまったく別物の用途だった。
担当者は「元々は、板海苔を切って“刻み海苔”を好きな量つくれるといった、マニアックな商品でした」と意外な過去を振り返る。
では、なぜシュレッダーになったのか?
「ひとつのハサミに5つの刃を持つ強烈なインパクト、当社らしい商品であり、売れる! と思っていましたが、1年間の販売数は約7000本……。このままでは廃番かと思っていたところ、お客さまから『うちの奥さんは、このハサミをシュレッダー代わりにして使っているよ。切りたいところは名前のところだったりするから、これくらいコンパクトで十分』との情報が。これはイケる! とグリップの色を赤からブルーに変え2006年1月に『秘密を守りきります!』として販売をスタートしました。発売から1年で20万本を販売し、シリーズ累計100万本を売り上げるヒット商品になったのです」(前出の担当者)