豊洲初競りで1億1424万円!一番マグロを釣り上げた漁師歴30年「伝説の凄腕」
兄弟、親子で念願かなえる
正真さんとは高校卒業後、一緒に船に乗るようになった。2年連続で「2番マグロ」だっただけに、親子の喜びはひとしおだろう。これで大間産マグロは、13年連続で一番マグロに輝いた。
菊池さんは地元で凄腕マグロ漁師と呼ばれる「菊池3兄弟」の真ん中で、息子が3人いる。正真さんの弟の和喜さん(28)もマグロ漁師。若手のホープだ。
「菊池さんの3歳下の弟の一夫さんも2年前、211キロのマグロを釣り上げ、一番マグロを獲得しています。年末までに200キロ近いマグロを釣り上げたので休漁するつもりだったそうですが、正義さんに誘われ、漁に出たところ、大物を仕留めることができた。一夫さんはその収益で町に車椅子を8台寄贈してくれた。2人とも年間水揚げ量はトップクラスですが、一番マグロは漁師にとっては一度は取ってみたいもの。大間産のマグロが一番マグロになると、町も盛り上がります」(地元漁業関係者)
菊池さんの祖父、そして父親もマグロ漁師だった。菊池さんは小学2年から父親の船に乗っていたが、小学5年の時、父親が病気で他界。その後、地元を離れ、カニ漁などで生計を立て、23歳で結婚。地元に戻り、27歳の時に「第57大運丸」を造船し、29歳で独り立ちした。「大運丸」の船名は一族に引き継がれ、大間のマグロ漁を牽引している。