ベリーグッドマンMOCAさん スパルタの母親が作るニンニクと唐辛子がたっぷりの細長い大根キムチ

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妻も絶賛。30分もすれば食べられるシンプル浅漬け

 その中で毎日欠かさずに出てきたのが漬けもんとして出されたキムチです。キムチといっても白菜やネギ、大根とかいろいろあるけど、好きだったのは大根キムチ。それも、よその家のとはちょっと違います。例えばサイコロみたいな四角くてゴロンとしたカクテキではなくて、切り干しじゃないけど、細く切ったものです。5ミリ角の長方形というか、細長い切り方をしていました。

 普通、キムチは塩漬けして水で洗ってキムチを塗り込み、1週間くらいおいて酸っぱくしてから食べる。だけど、母親のは5ミリに切って塩をしてすぐ水切りし、唐辛子とニンニクをたっぷり入れる。それだけのとてもシンプルなものです。

 これだと30分後くらいには食べることができる。言ってみれば浅漬けキムチのようなものですが、すぐ食べてもいいし、日にちがたてばうまみも出てきます。母親は面倒くさがり屋なので何日もかけて漬けてられへんと言ってました。

 ポイントはやはりニンニクですね。僕にとってよそのキムチはニンニクが効いていない気がします。とにかく母親のキムチはニンニクのにおいしかしないようなキムチで、ニンニクと唐辛子が混ざりあった味わいは忘れられません。

 母親はとにかく厳しい人でした。スパルタ教育です。普通がない。テストの点数は100点以外はゼロ点という人でした。小学1年から週3で水泳、ピアノとかの塾、週2で野球をやっていました。当時は太っていて、野球は4番、キャッチャーでキャプテン。とにかく忙しい子供時代で、お腹がすくのでキムチでご飯3杯は食べていました。キムチで育った感じです。
 実家は自宅から近いけど、今はご飯を食べることはないですね。別の場所で、家族でお好み焼きの店をやっているので。お正月に行って、おかんが漬けてくれたキムチを肴にお酒を飲んだりする感じですね。結婚してからは自分で漬けてみました。奥さんも「この大根キムチが一番おいしい」と言って喜んでくれます。

(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)

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