伐採か保護か…米ワシントン州で樹齢400年のオークの木めぐり裁判で激突!
米ワシントン州の1本のオーク(ナラ)の木の命運に注目が集まっている。
問題になっているのは、同州タムウォーターに生えている樹齢約400年の「デイビス・ミーカー・ギャリー・オーク」と呼ばれている高さ約24メートルの木。歴史的登録がなされていて、市のシンボルとして市民から愛されている。
ところが昨年、高さ15メートルほどのところに生えていた長さ3㍍の大きな枝が折れて落下。これを受けて、デビー・サリバン市長は専門家チームに調査を依頼し、その結果「市民の安全が脅かされる恐れがある」として、この木の伐採を決定した。
この決定に対し、市民グループは「歴史的登録をされている木を伐採するのは市長の権力乱用」と猛反対。伐採中止を求めてサーストン郡最高裁判所に訴えを起こした。
その結果、同裁判所は5月24日、市による木の伐採を阻止する一時的な差し止め命令を出した。
しかしこの判決に不服を持つ市当局は、この命令を取り消す申し立てを提出。「市民の安全を守るための伐採」か「市の文化・歴史的シンボルの保護か」……まだまだ続きそうなオークの木をめぐる戦いの行方に注目が集まっている。