中国深圳・男児刺殺事件 日中関係の悪化を食い止めた父親の手紙を慟哭して読んだ

公開日: 更新日:

 しかし、自分が愛してやまない国で、愛する息子がその国の人間によって殺されたのだ。悲しみの深さは計り知れないものがあるだろうと想像する。

 文春と週刊新潮(同)に掲載されている「被害者の男児の父親からの手紙」を慟哭して読んだ。政治的意図をもって多少“改ざん”されたのではないかという見方もあるようだが、父親が書いたことは間違いないという。彼の悲しみは深いが、それを乗り越えようという“強靱”な意志を感じさせる手紙である。新潮から紹介しよう。

 亡くなった男児は、昆虫や爬虫類が大好きで、誰よりも優しい心の持ち主で、幼い頃から絵を描くことが好きだった。日本語と中国語を流暢(りゅうちょう)に操る語学の才能を持ち、始めたばかりのバスケットボールに夢中になっていたという。

「彼がこんなにも突然私たちのもとから去ってしまうとは、思いもよりませんでした。今、私の心は混乱と尽きることのない悲しみでいっぱいです。彼がどのように成長し、どのように大人になっていくのか、もう私は見届けることが出来ません。彼を守れなかったことは、私の生涯ずっと心から取り除くことの出来ない後悔です」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由