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室井佑月作家

1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

深圳の男児刺殺事件で、すべての中国人がけしからんという国際対立に流れていってはいけない。

公開日: 更新日:

『またしても日本人の子どもが狙われてしまった。シナの大使を国外追放すべき』(野口健・登山家)

 これは9月19日の野口さんのXでの言葉。

 中国の広東省で、日本人学校に登校中の10歳の男の子が、刺殺された事件があった。その記事を貼っての言葉だ。

 この野口さんのポストは、9月20日の夜7時の時点で、500万件ほどの人々が目にし、そして4万人もの人が「いいね」を押している。なんだかそのことについて、少し恐ろしく感じる自分がいる。

 あたしも子を持つ母だ。子を狙った殺人は、心が張り裂けるほど辛い。ただただ、お亡くなりになったお子さんの、ご冥福を祈るばかり。ひたすら痛ましい事件だと、国境を超えて、多くの人が感じているに違いない。

 そう、ほとんどの人はそうだ。しかし、20日付の産経新聞『深圳の日本人男児殺害、中国主要メディア沈黙 SNSは「批判」と「反日」が混在』という桑村朋氏の記事によると、中国の主要メディアは沈黙しているが、SNSでは「国の恥」と批判する声も多いけど、『(前略)事件の遠因が「日本にある」との“異常”な意見もあり、度を越えた「反日分子」の存在が浮き彫りとなっている。』という。

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