(82)瞬時にスッキリ! 富士通ゼネラルの業務用「ウェアラブル・エアコン」は極めて実用的だった
穴を開けて暖気を外に逃がす方法もありますが、装着品です。冷えてから外に逃がさなければなりません。富士通ゼネは「水冷」を採用しました。冷却はバイクやクルマで散々開発され、空冷、水冷、油冷と進化しました。ホンダの創始者、本田宗一郎が、手軽でオーバーヒートしても少し冷えるとすぐ走れると、空冷にこだわりましたが、スピード、パワーが必要だとされ、ホンダも全面的に水冷化。こだわりの技術者でもあった彼は、自分の時代は終わったと、ホンダから身を引いたのは有名な話です。
富士通ゼネの水冷は、素子を冷やす水をポンプで送り込んでいました。このため、かなり大きいシステムでした。今年は小型化、冷却システムを本体内蔵にしてあります。
35度の実験室でチェックさせてもらいましたが、見事なもの。首筋と頚動脈に当たるペルチェ素子が体、いや、血液を冷やします。瞬時に頭がスキッとします。熱中症対策だけでなく、ミス防止も期待できます。
業務用なのでバッテリーは大型。ですが、水を循環させませんので、使うケーブルは、普通の邪魔にならない電線。装着も手早くできますし、人の動きの邪魔にもなりません。