(82)瞬時にスッキリ! 富士通ゼネラルの業務用「ウェアラブル・エアコン」は極めて実用的だった
エアコンは、翌年の主力モデルを、秋口から春前に発表・販売を始めます。これに準じるタイミングで、富士通ゼネラル(以下富士通ゼネ)が、2025年夏モデルの発表をしました。今回発表したのは、エアコンはエアコンでも、ウエアラブル・エアコン。熱中症防止ガジェットというべきものです。
近年、夏も7月になると、同カテゴリーの製品の特集が組まれます。実態は玉石混交。生産量も少ない売りきりのアイデア商品がほとんど。富士通ゼネのように継続開発・生産するには、売れるという保証が欲しいものです。そのためか、メディア向けの体験会が開かれ、当年モデルをチェックできました。
私は、ここ3年、富士通ゼネのモデルチェックをしています。富士通ゼネのモデルは「業務用」ですが、使われている技術は、汎用的で、いつでも民生用として販売できます。
キー技術は「ペルチェ素子」。LEDが光る石(半導体)であるように、ペルチェ素子は吸熱・発熱する石です。LEDは電気を入れた分だけ発光しますが、ペルチェ素子は、電気を入れた分だけ冷却もしくは発熱します。ただしクセもあります。素子の片面が吸熱する場合、逆面が発熱するのです。