著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【東京佐川急便事件】異聞(61)驚いたのは「加藤紘一君は大丈夫ですか」と聞かれたことだった

公開日: 更新日:
宮沢派のプリンスだった加藤紘一元官房長官(C)日刊ゲンダイ

 宮沢喜一とは派閥の事務所で会った。夕暮れ時。あわただしく人が出入りしていた。正確な日時の記録はないが、総裁選での当選が決まった後だったと記憶する。いずれにしろ組閣前だ。選出された興奮の余韻か、宮沢の頬は赤かった。

 挨拶もそこそこに、宮沢派事務総長の阿部文男の処遇について…

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