著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニチイHD(下)トラブルの発端は2019年…創業家の相続税対策でファンドの餌食に

公開日: 更新日:

 8月17日までの買い付け期間中に、自己株式を除いた発行済み株式数の82%が集まりMBOは成立した。ニチイ学館は11月5日、東証1部を上場廃止となった。森信介社長ら経営陣が引き続き経営にあたった。

 経営の主導権を握ったベインキャピタルは、長期借入金を返済するためにニチイ学館の資産の切り売りを始めた。22年7月、英会話事業のGABAをNOVAホールディングスに売却した。

 長期借入金の返済が進んだ結果、ニチイ学館の財務内容は改善された。日本生命が提示したのが株式の再上場よりはるかにおいしい条件だったため、転売することを即決した。 外国の投資ファンドと組んだMBOの怖さの一端をニチイHDが見せてくれた。

 ベインは「この案件で3年余で1000億円の荒稼ぎをした」(前出のアナリスト)という試算もあるそうだが、真偽は不明である。

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