乾汽船×飯野海運 地政学リスクに業績が左右される外航海運2社を比較
ウクライナ戦争やイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争など世界情勢の緊迫は続いています。地政学的リスクが高まり、原油、食料などの高騰に歯止めが利きません。
円安、物価高騰……さまざまな業界に影響を与えていますが、海運業も例外ではありません。中東情勢が業績に与えるインパクトは大きいといえます。
今回は海運大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)に次ぐ規模の「乾汽船」と「飯野海運」の社員待遇を比較してみます。
乾汽船は1904(明治37)年に創業者の乾新兵衛が英国から中古船を購入したのが始まりです。08(明治41)年には外航海運に進出しています。2014年に、1925(大正14)年創立のイヌイ倉庫と経営統合。外航海運、倉庫、不動産の3事業が柱です。
飯野海運は1899(明治32)年に創業者・飯野寅吉が京都府舞鶴市で創立した飯野商会からスタートしています。ケミカル船、タンカー、ガス船、バラ積み船を運航。飯野ビルディング、日比谷フォートタワーなどの賃貸をはじめ不動産業も手掛けます。